自分のサイクリングⅠ

Go to Travel ならぬ Go to Cycling

· 《 記事 》

まず、今回は趣向を変えて、堅苦しいですます調は一旦封印しようと思う。なぜか? 率直に言うと、これは「サイクリング」についての記事だからだ。サイクリングっていう話題にですます調が似合わない理由は追い追いわかってくると思うから、そう身構えずにリラックスしながら読んでほしい。

自転車の楽しみは何かと聞かれたら、ぼくは必ず「サイクリング」と答える。
 

これを読んでいる人たちの中に、家から出るのが苦痛でたまらないって人はまずいないだろうし、休日は必ず家にいてどこにも出掛けない、って人も少ないだろう。多分、みんなどこかに行くのが好きな人たちだと思う。

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stay home, all day, go out and cycling

みんなは通勤や買い物のために自転車を買った、もしくは選んでいるのだろうけど、ただそれだけにしか使わないのは勿体無いし、今までの代わり映えしないライフスタイルのままだ。
 

電車やバスだけがお出かけの手段じゃない。せっかく良い自転車が手元にある(これから来る)のだから、それでいろんなところに行ってみよう。つまり、サイクリングに出かけようってことだ。
 

自分で行って帰ってくる、オトナの遠足って感じの気分で行こう。

サイクリングをスポーツみたいに考えるな

これからサイクリングについてのあれこれを話していくんだけど、絶対に勘違いしてほしくないのが前述した通りの文言だ。以前ぼくは「自転車通勤の留意点」で、自転車を漕ぐのは立派な運動です、と書いた。一見するとダブルスタンダードに思えてしまうような物言いだけど、「運動」と「スポーツ」は本当に別物なんだ。

スポーツというのは、平たく言うと必ず勝敗や得点がついてくる運動のことだ。重ねて言うけど、「必ず」だからね。詳しい意味は辞書でもウィキペディアでもなんでもいいから一度調べてみてほしい。サイクリングをスポーツとして意識するようになると、だれが一番速くゴールに着いたとか、何キロ体重を落とさなきゃいけないとか、自分の自転車の方が良いパーツが付いているとか、そんな会話がサイクリングロードで飛び交うことになる。
 

これはもう、サイクリングじゃない。もっと的確な言い方をするなら「ロードレース」の世界だ。

road race, bicycle, road bicyle is fun but it is not simple CYCLING

あなたは大会で優勝するために、高価なだけで使い物にならないロードバイクを買うことになり、貴重な休みの日をトレーニングに費やすことになってしまう。こんなのちっとも楽しくない、ぼくはそう思っている。

でも、人間というのは何かと何かを比較するのが好きな生き物でもある。サイクリングに対して本気になりすぎるあまり、今よりもっと身体を鍛えたい、今よりもっと痩せたい、今より速く走れるようになりたいと思うようになったら、あなたの中でサイクリングは「スポーツ」にすり替わってしまう。

サイクリングは、自転車を使ったお出かけ、ただそれだけである。

崇高な意味や目標なんてなくていい。そして、本気で痩せようとか思わないこと。そういう人は、フィットネスジムに行ってトレーナーとマンツーマンで鍛えてもらうことをお勧めする。

すきなとき、すきな場所で、自転車を楽しむ

自転車は気分だ。

乗りたくないなら乗らなくていいし、乗りたいときは何がなんでも乗りたくなってしまう。

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Go to Travel ならぬ Go to Cycling

サイクリングだけでなく、自転車で移動することにおいて重要になってくるのが「どこを通って、どこに向かうのか」ってことだ。興醒めするようで申し訳ないけど、普段の通勤に当てはめるなら「どこに向かうのか」は会社や仕事場だし、「どこを通って」行くのかは普段の通り慣れた道だろう。目的地もルートも頭の中に入っているし、毎日のルーティンにもなっているから、すんなりとたどり着ける。
 

通勤もサイクリングも自転車に乗って移動してるという点では同じかもしれないけど、サイクリングというのは実際行くとめちゃくちゃ面白い。それは、この「ルーティン」以外の目的地とルートがあるからだ。ルーティンを飛び出すことでできる様々な体験は、家に篭っていたら絶対にできないことばかりなんだ。

サイクリングルート

サイクリングの場合、自転車に乗っているのは変わらないけど、走っている道やその道沿いに立つ建物、見える景色、走る目的も、行き先さえも、全てが通勤と違う。違うだけなのに、時間の進み方がいつもの何倍もゆっくりになったように感じる。googleマップを見ても、ちっとも進んでいなかったりする。時計を見ても、1時間走ったつもりが30分しか経ってなかったりするのだ。
 

例えるなら、一度読んだ本をもう一度読み返すのと、買ったばかりの本を読むのとでは、どちらがたくさん読んだ気分になるだろうか?

それこそが、サイクリングの中に隠れた黄金なのだ。

ぼくは、1日のサイクリングで1週間分の旅行をした気分になったことがある。でも、けっこうキツくてみんなにお勧めできるようなサイクリングじゃなかった。それでも、そのとき通った道を思い返すだけで、今でも心が爽やかなもので満ちていく気がする。
 

サイクリングは自転車でお出かけする行為に過ぎないけど、実はとてもプリミティブな体験を内包している行為なのかもしれない。

サイクリングの楽しさを体験

1日のサイクリングが1週間分の旅行になるんだったら、金も時間もお得だろ?

今回はサイクリングについてあれやこれやと話してきたけど、実はもう少し話さなきゃいけないことがいくつかある。
 

これを読んでいる人たちはみんな、仕事や生活に対して真面目にしっかりと取り組む人たちだろうし、多分自転車も真面目に乗るのかなと思う。交通ルールとかに対しては真面目なのが一番だけど、サイクリングに関しては気楽でアバウトなスタンスでいてほしい。だから、みんなの自転車に対する考え方を、少しずつほぐしていく必要があるのだ。
 

話はまだ「サイクリングは楽しいんだよ」という、さわりの部分しか進んでいない。あなたも、もう少し具体的なサイクリングの話を求めているんじゃないだろうか。
 

次回は、実際にサイクリングに出かけたときのあれこれについて話していくつもりだ。全てぼくの体験に基づくものだから、多少の参考にはなると思う。

つづく

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