日本の電動アシスト自転車メーカーについて

日本の電動アシスト自転車メーカーと歴史

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コロナの影響で一気に人気になった電動アシスト自転車ですが、実は日本での歴史は30年ほどしかありませんでした。今回は日本の電動アシスト自転車メーカーや電動アシスト自転車の誕生歴史などについて、紹介します。

電動アシスト自転車の日本における歴史

今では当たり前のように活用されている電動アシスト自転車ですが、日本で初めて発売されたのは1990年代前半であり、まだ30年ほどの歴史しかありません。

電動アシスト自転車は従来のシティサイクルに電動機、いわゆるモーターを取り付け、走りをアシストするという製品です。

日本で最初に電動アシスト自転車を生み出したのは、ヤマハ発動機でした。

電動アシスト自転車 ヤマハ 発動機

バイクやスクーターを開発、製造している日本のトップメーカーです。

バイクやスクーターという二輪車製造と、発動機開発の技術を電動アシスト自転車に活かしたのです。

バブル崩壊後、消費者の財布の紐もきつくなり、あらゆる市場が低価格路線に突入していました。

中国から安価なシティサイクルが輸入され、国内の生産量は減少していた時期です。

自転車 製造 生産 中国

1993年にPASの初代モデルが発売され、それに続き、1995年にはホンダと三洋電機が電動アシスト自転車をリリースします。

電動モーターの開発技術を持つといった点ではピンときますが、3社とも当時の自転車メーカーではなく、異業種からの参入だったのです。

ようはく、1996年になり、当時の有名自転車メーカーであったナショナル自転車工業(現:パナソニックサイクルテック)が独自開発した電動アシスト自転車をリリースします。

異業種が開発した技術や政府へのロビー活動による道路交通法の改正などを通じ、次第に自転車メーカー各社もシティサイクルに加えて電動アシスト自転車の製造販売に取り組むようになっていきました。

ヤマハ発動機のPAS

ヤマハ発動機の初代PASは、15万円近い価格であったにもかかわらず、体力が辛くなったシニア層を中心に話題を集め、販売台数を増やしていきました。

当時、シティサイクルの価格は3万~5万円程度であり、バブル崩壊後の経済の低迷期、消費者が低価格志向になっている中では驚きの売れ行きです。

ヤマハ 電動アシスト自転車 好調

もっとも、日本初の電動アシスト自転車は車体が31kgと重く、取り回しが大変なうえ、バッテリーの着脱ができなかったため、充電が面倒などクレームも多く寄せられていました。

一方、画期的な発明として、日経産業新聞優秀製品賞をはじめ、数々の賞を受賞するとともに、電動アシスト自転車のアシスト力を緩和する1995年の道路交通法改正のきっかけを作っています。

ホンダのラクーン

ホンダ(本田技研工業)では、ヤマハ発動機の初代PASが発売される以前から、開発に着手していたと言われています。

ホンダ 本田技研工業 電動アシスト自転車 開発

そして、ヤマハ発動機の初代PAS が限定発売された15ヶ月後にホンダラクーンの初代モデルがリリースされました。

見た目などはほぼ同じで、アシスト走行力もほぼ同じ、価格もほぼ同等でした。

違いとしては、車体が28kgとPASより軽い点が挙げられます。

わずか3kgの差でも軽いと感じられたのです。

電動アシスト自転車 3kg 差

また、一番の違いはニカド電池による脱着式バッテリーボックスです。

初代PASでは充電池のクレームが多かったため、その後、電池改良機種を発売しています。

改良されたバッテリーボックスは7.2kgの重量を持つ鉛蓄電池ボックスでしたが、ホンダラクーンのニカド電池バッテリーボックスは3.8kgと半分ほどの重さしかなく、着脱もしやすい重量だったのです。

かくして、ラクーンは日本初の電動アシスト自転車PASの課題を改善したモデルとして注目を集めました。

この後、日本のさまざまなメーカーが電動アシスト自転車を発売していきますが、多くのメーカーがニカド電池を使用し、これをもとにした電池が電動アシスト自転車蓄電池の標準サイズになるほどの影響を与えたのです。

三洋電機のエナクル

三洋電機は家電メーカーですが、1980年代に自転車用のヘッドライトの製造、供給を始めたことから、自転車部品メーカーとしての事業も構築されていました。

実は三洋電機でも、1970年代からペダル付きの電動自転車の研究をしていたと言います。

もっとも、製品化を目指して本格的に電動アシスト自転車の駆動補助装置の開発に着手したのは、ヤマハ発動機の初代PASの限定発売がされてからでした。

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自社開発の電動アシスト自転車をリリースするの1995年2月には、電動アシスト自転車用駆動補助装置のキットCMU-1を発売開始しています。

これにより、キットを用いた電動アシスト自転車が、本来の自転車メーカーから続々とリリースされる契機を作り出したのです。

出来鉄工所の楽々族、サイモト自転車のエレモスをはじめ、ヨコタサイクルのらくでんな、ホダカのララミーが続々と、電動アシスト自転車市場にリリースされました。

自転車部品メーカーとしての役割を果たした三洋電機が、ようやく独自の電動アシスト自転車をリリースしたのは1996年のことです。

ハブモーター駆動方式を追求し、すでにリリースされていた他社メーカーの電動アシスト自転車の課題の解決を目指したエナクルCY-A1です。

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ヤマハ発動機やホンダなどからリリースされた電動アシスト自転車の後ろ側が重いという、消費者の不満を解消することを目指し、モーターの小型・軽量化に取り組みました。

駆動ユニットの外径が他社の従来モデルの10%ほど小型化させ、重量は30%も減少して5.1kgまで軽量化が図られたのです。

なお、蓄電池には三洋電機のニカド電池を採用しています。

シティサイクルのシェアを奪う

電動アシスト自転車は、当初はシニア層にウケていましたが、やがて重たい子供を送り迎えするのに便利と、子育て世代の支持を集めていきました。

電動アシスト自転車 子供 送迎 2人乗り

2008年に子供2人同乗が認められ、新たなルールのもとで各メーカーが、幼児同乗対応の電動アシスト自転車が発売すると、シティサイクルのシェアを大きく上回るまでに成長していきました。

日本の電動アシスト自転車の市場についてご興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

wimoについて

wimoは、2020年2月26日に日本で新しく生まれたばかりの、電動アシスト自転車メーカーです。

wimoは、wind+mobilityを合わせた造語で、電動アシスト自転車に新しい風を吹き込み、都市生活にマッチした自転車の新しいカタチを造り出すことを目指しています。

創業メンバーは自動車や自転車の開発をはじめ、IoT製品などの開発に携わってきた経験を持つエンジニアです。

機能性だけでなく、デザインや快適さにもこだわった自転車開発をしています。

電動アシスト自転車 wimo COOZY

日本で開発をしたモデルは、台湾のOEM企業の中国工場で製造されています。

台湾のOEM企業に製造を任せたのは、電動自転車の先進国であるヨーロッパのハイエンドモデルを製造してきた実績を持つためです。

中でも、自転車の品質に大きく影響する組立については、機械任せや分業制ではなく、1人の作業員が全工程を担当するセル生産方式を採用しているのが強みです。

製造された自転車は機械テストに加えて、ベテラン技術者による品質管理を実施し、品質向上を目指しています。

エコ意識の高まりやコロナ禍による満員電車の回避などのニーズから、通勤ニーズが増え、新しいメーカーながら需要を高めています。

日本の電動アシスト自転車は日本メーカーが独占

日本の電動アシスト自転車はヤマハ発動機が開発、販売したPASSに始まり、ホンダのラクーン、三洋電機のエナクルなどが誕生していきました。

大手3社を中心に中小の国内メーカーも乗り出し、シティサイクルのシェアを大きく上回るまでに成長しています。

道路交通法の規制もあり、海外メーカーが参入できないため、日本メーカーの独擅場です。

wimoは2020年に誕生したばかりの日本の電動アシスト自転車メーカーですが、ヨーロッパスタイルのおしゃれなデザインと機能性で話題を集めています。

※数値参考URL

https://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/121.pdf

 

電動アシスト自転車 coozy ミニベロ
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